お宮参り|母親はどんな着物がおすすめ?押さえておきたい着用のポイントとは

お宮参りは赤ちゃんの健やかな成長を祈願する大切な行事です。そんな特別な行事には、伝統的な服装である着物を着用したいと考えているお母さんも多いはず。今回はお宮参りに和装を着たいお母さんに向けて、おすすめの和装や着用ポイント、ヘアメイクのマナーなどお宮参り前に知っておきたい基本情報をご紹介します。
お宮参りの基本的なマナー

お宮参りとは、住んでいる地域を守る氏神様に、赤ちゃんが無事生まれたことのご報告と健やかな成長を祈願する大切な行事です。赤ちゃんが生後1カ月になる頃、赤ちゃんとお母さんの体調も考慮しながら、家族揃って神社にお参りをします。
結婚式やお宮参りのときだけに限らず、感謝を伝えて祈願のために参拝するのであれば、神様に対して失礼のないフォーマルな服装を選びましょう。
お宮参りの母親の着物は訪問着がおすすめ

お宮参りのときの服装は、和装でも洋装でも大丈夫ですが、礼装であることが大前提。とはいえ、産後1カ月の体では手持ちの洋装はウエストサイズが合わない場合も。その点、着物は着付けでその時々の体型に合わせることができるので安心です。
赤ちゃんのお母さんにもっともおすすめの着物は、訪問着です。
お手持ちであれば色留袖や色無地でも問題ありませんが、同行のお祖母様が色留袖を着ることも考えられ、また20代ママにとって色無地では物足りなく感じられるかもしれません。少し控えめな中にも華やかさが十分に感じられる訪問着を選ぶ人が増えています。
お宮参りの着物には「訪問着」のほかにも「付下げ」「色無地」もあり、そのどれかを選ぶのが一般的です。
訪問着
昔のお宮参りには、既婚女性の着物のなかで最も格の高い正礼装の黒留袖を着るのが一般的でした。最近では、準礼装や略礼装での参拝が主流で、訪問着は背中に紋が入ると準礼装、紋なしの場合でも略礼装にあたる着物。
親族ではなく一般ゲストとして参加する結婚式のほか、入学式や卒業式などの式典、お茶会や祝賀会など様々なシーンで着ることができます。
訪問着は、着物を広げると一枚の大きな絵のように一続きの柄が描かれているのが特徴。伝統的な古典柄はもちろん、華やかでモダンな洋風柄など多彩な色と柄があるので、お好みと年齢、季節にもふさわしい着物を選ぶことができます。
付け下げ
準礼装の一つ下の格、略礼装に当たる着物が「付下げ」です。訪問着と違って、裾や袖、肩や胸などに柄がつながらずに散りばめられていて、訪問着に比べると控えめでシンプルな印象になります。
全体的にすっきりですが、さりげない華やかさもあり、主役である赤ちゃんを引き立てるお宮参りにはぴったり。合わせる帯や小物によって雰囲気を変えることもでき、幅広いシーンで着用可能な着物です。
色無地
「色無地」は、白生地を黒以外の一色で染め上げた、柄のない着物のこと。背中に一つ紋を入れることもでき、紋の数が増えるごとに格も上がります。紋の入った色無地は、フォーマルな場面で着用可能。紋なしの色無地は、食事会やパーティといったカジュアルなシーンで着られます。
柄のない色無地は、シンプルで落ち着いた印象なので、お宮参りで着用すると赤ちゃんの晴れ着の華やかさが際立ちます。また、年齢やトレンドに左右されず長く利用できるので、自分の着物として購入するのにもおすすめです。
ワタベウェディングのネットレンタルをぜひ検討してみてくださいね。
お宮参りに母親が和装を着用する際のポイントとは
着物の色は「淡くてやさしい色」を
お宮参りや七五三などでは、母親は主役の子どもより派手にならない装いを選ぶのがポイント。
お宮参りであれば、赤ちゃんの「掛け着」が引き立つような色や柄が良いでしょう。派手すぎない明るめの色、たとえば淡いピンクや水色、ベージュや薄紫などがおすすめです。
授乳の仕方について
着付けが自分でできるか、着付けできる方が同行するのでない限り、着物で母乳での授乳は基本的にできないと考えた方がいいです。着物を着たまま脇から授乳するという方法もありますが、いつもとは違う授乳になり、現実には難しいかもしれません。
お宮参り中に授乳する必要があるなら、搾乳した母乳を持参するか、ミルクの利用を検討しておくと良いでしょう。
母乳育児をされている方は赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がるケースもあるので、普段から搾乳した母乳を哺乳瓶で飲ませる練習をしておくのがおすすめです。
ちなみに、搾乳した母乳の保存期間は25度以下の室温で8時間程度。夏場などは保存場所や持ち運びの時間に注意してください。
近所の氏神様にお宮参りなら、所要時間は数時間。授乳の直後に着付けをして、次の授乳のタイミングまでに帰宅することができれば、着物姿での授乳を考えなくても大丈夫かもしれません。
何よりも体調を第一優先に
一般的にお宮参りは、男の子の場合で産後31日目、女の子の場合で32日目に行います。
産後1ヶ月といえば、体調は万全ではないお母さんも多いでしょう。せっかくお宮参りをして、その後に体調を崩してしまうのは辛いですから、着物を着る場合、体に負担がかからないよう少し緩めに着付けてもらうことをおすすめします。
授乳問題もあるため、できるだけ家から近い神社やフォトスタジオを選び、人の少ない平日などにして混雑を避けることも検討してください。
家族総出で、赤ちゃんとお母さんのフォローを万全にすることも大切です。
着付けとヘアメイクは、一括してプロにお願いするのが楽。美容院に依頼する際は、着付けからヘアメイクまで1時間以内で済ませてもらえるように相談すると良いでしょう。
また、自宅への出張着付けやヘアメイクのサービスを利用する手もあります。赤ちゃんをいつもの場所に寝かせておきながら、お母さんの着付けやヘアメイクをしてもらうことができると、ずっとラクです。可能であれば、その選択肢もぜひ検討してみてください。
母乳パッドの準備も忘れずに
母乳育児をされていると、着付けをする前にたっぷり授乳をしていても、母乳が滲んでくるもの。お宮参りが予定より長引いたりして授乳がなかなかできないことも考えられます。母乳がたくさん出るお母さんは特に、母乳パッドやガーゼを重ねるなど、滲み出ないように対策をしておくと安心です。
【シーズン別】和装コーディネートのポイント
お宮参りは赤ちゃんの誕生日が基準になるため、一年を通してお参りする可能性があります。着物には夏用と冬用があるので、季節にふさわしいものを選んでみてください。
6~9月におすすめの着物
6月〜9月の暑い時期は、単衣(ひとえ)と呼ばれる着物や、絽(ろ)と呼ばれる薄物の素材で仕立てられた着物があります。
通年用の袷(あわせ)の着物の場合、下に着る長襦袢を涼しい夏用のものにする考え方もあります。
外は暑くても室内はエアコンで冷えている場合も多いので、薄手のストールなどを持参すると安心です。
10〜5月におすすめの着物
10月〜5月は、袷(あわせ)の着物がおすすめ。春や秋など、気候の良い時期は、着物だけでも過ごしやすいですが、冬場や早春など寒い日には大判のストールがあると暖かいです。また、着物の下に保温効果のあるインナーやレギンスを着用したり、5本指や足袋型の靴下を足袋と重ね履きしたりすることで冷えを抑えられます。ぜひお試しください。
お宮参りでの母親のヘアアレンジ・メイクのマナー

お宮参りに限らず、大人の女性がフォーマルシーンで着物を着用するなら、ヘアアレンジやヘアメイクは「上品な華やかさ」を意識しましょう。
髪型
着物を着用する場合、基本的にはダウンヘアを避けるのが無難。ロングヘアならシニョンや夜会巻きにして、毛先はしっとりとまとめたアップスタイルが基本です。
ダウンヘアは写真撮影の際に赤ちゃんの顔に髪がかかってしまったり、外で風に吹かれて髪がリップについてしまったりするため、おすすめできません。
ボブやショートヘアでも、前髪やサイドの髪を編み込むか耳にかけると、すっきりした清潔感が出て、着物にお似合いの雰囲気になります。
髪飾り
お宮参りの主役は、あくまでも赤ちゃん。大きすぎて目立つアクセサリーや、揺れて赤ちゃんの邪魔になるタイプの髪飾りは母親として好ましくありません。
髪飾りを使いたい場合、パールがついたヘアピンやバレッタなどが人気。パールであればお祝い事にもぴったり、小ぶりでも上品で華やかな印象になるのでおすすめです。
メイク
髪型と同様に、悪目立ちするような派手なメイクではなく、ナチュラルメイクがベター。上品な大人の女性の雰囲気になるように意識すると良いでしょう。
アイシャドウも派手すぎる印象のカラーは避け、抜け感のあるアイメイクを。チークはヘルシーなオレンジ系、リップも自然な血色を演出してくれるピンク系が着物姿にも似合っておすすめです。
赤ちゃんの服装はどんなものを着れば良い?
お宮参りの主役である赤ちゃんは、正絹の生地で仕立てた「白羽二重(しろはぶたえ)」という産着の上から、華やかな祝着の「熨斗目」(のしめ)をかけるのが伝統的なスタイル。
祝着には赤ちゃんの健やかな成長を祝う、縁起の良い柄が描かれています。男の子は黒や紺色、深緑などの濃い色が人気。女の子には赤やピンク、黄色、水色、薄紫色、オレンジ色など、明るく温かみのある色味が選ばれています。
ベビードレスも一般的に
伝統の白羽二重の祝着は高価で、しかもお宮参りのときしか着用しないため、実用的ではないと考える人も増えました。代わりにベビードレスやカバーオールなどのベビー服を着せるケースも増えています。
祖母の着物は色留袖が人気
伝統的なお宮参りでは、父方の祖母が赤ちゃんを抱っこして参拝するため、正礼装(第一礼装)の黒留袖を着るのが一般的でした。しかし最近は、頑張って出産した母親にとっても晴れの日という考え方から、お母さん自身が赤ちゃんを抱っこするケースも。 そのため、父方の祖母であっても黒留袖ではなく色留袖を選ぶ方が増えています。母方の祖母は、父方の祖母より控えめに装うのが慣例のため、着物は色無垢ではなく訪問着や色無地を選ぶ方が多いです。
お宮参りの着物はレンタルがおすすめ

お宮参りのお母さんにおすすめの訪問着は、お子様の七五三や卒入学式、結婚式などさまざまなシーンで活用できるため、一式持っていれば比較的長く着られる着物。購入しておけば、天気や体調が悪く、急きょ延期という場合でも影響が比較的少なく済むというメリットがあります。
ただし、購入する場合の相場は着物だけでも20万円程度と高価で、帯や小物など一式揃えるとなると、それなりに予算が必要です。
一方で、最近注目されているのが、着物のネットレンタル。お宮参りの季節に合わせて、ぴったりの着物を気軽に選ぶことができ、相場は訪問着なら1〜5万円程度と購入に比べてリーズナブル。
着物以外の帯や草履、小物などがフルセットになっているプランを選べば、産後の大変な時期に自分で一つずつ準備をする手間を省けるメリットもあるのでおすすめです。
京都の老舗であるワタベウェディングが運営する「youRSTYLE」なら、選んだ着物に合わせてベストな帯と小物をプロの専属コーディネーターがセレクト。着付けに必要な小物もすべてフルセットで届くので安心です。
まとめ
今回は、お宮参りにお母さんが着物を着る際のポイントについてご紹介しました。
赤ちゃんと家族にとって一生に一度の大切なお祝いの日、伝統的な和装で神社にお参りするのは、きっと素敵な思い出になるでしょう。便利な着物のネットレンタルを活用して、大事な記念日に華やかな彩りをプラスしてみませんか。
リーズナブルな料金と、隙間時間にスマホから選んでオーダーするだけで準備完了という手軽さも魅力です。