【お宮参り】赤ちゃんやお母さんの着物の値段・相場は?人気の柄や選び方も

お宮参りは、赤ちゃん誕生のお祝いと健やかな成長を願って神社にお参りする、日本の伝統的な儀式のひとつです。正式には赤ちゃんにはお宮参りの着物を着せて、親御さんたちも和装で参加されると素敵です。この記事では、赤ちゃんや一緒に参加するご両親の着物のコーディネートや相場について解説します。
お宮参りの赤ちゃんの服装とは?

お宮参りの主役である赤ちゃんに伝統的な和装を着せる場合は、白い絹の生地で仕立てた「白羽二重(しろはぶたえ)」という内着と、その上から掛ける華やかな「祝着(のしめ)」が必要です。「祝着」は「産着(うぶぎ)」「掛着(かけぎ)」とも呼ばれています。
祝着の着用時に必要なもの
伝統的な衣裳の着用方法は、いつもの肌着の上に、白羽二重を着せ、赤ちゃんを抱っこした上から、祝着を掛けるように羽織らせます。
白羽二重は素材が高価なことから価格も高く、着用機会がお宮参りだけなのと暑い時期に赤ちゃんに着せるには向かないため、いまは洋装のベビードレスを選ぶ方も増えています。
ベビードレスの上から祝着を掛ける方も多く、その場合は、白羽二重をイメージさせる純白のベビードレスがおすすめです。
せっかく華やかな祝着を用意するのであれば、お宮参り用の帽子、よだれ掛け、お守り袋も用意すると、より素敵です。「お守り袋」とは、参拝をした時に、神社やお寺からいただくお守りを入れる袋のことで、お宮参り用の小物として販売されています。
お宮参りの赤ちゃんの着物費用の相場
赤ちゃんのお宮参り衣裳を用意する場合、費用は、購入するか、レンタルするかで変わります。
祝着を購入するケース
赤ちゃんの衣裳を購入する場合は、男女問わず2万円以上。ブランド、着物の色柄やデザインによっても変わりますが、豪華なものは20万円くらいするものもあります。
祝着は七五三用に仕立て直す場合もあり、その場合3〜5万円程度の着物が人気のようです。
祝着をレンタルするケース
祝着を含む赤ちゃんの衣裳をレンタルする場合は、購入するよりはリーズナブルになり、5000〜2万円前後が相場です。お宮参りの後に着物のお手入れをする必要もなく、衣裳を保管しておく場所も手間もいらないことがレンタルのメリットです。
産着の柄は願いを込めて選ぼう
種類に関わらず、着物の柄にはいろいろな意味が込められているのが特徴。縁起の良い柄が描かれる祝着は、お子様の健やかな成長に願いを込めて選んでみてはいかがでしょうか。
男の子に人気の柄

男の子の祝着には、黒や紺色、深緑など、濃い地色が人気です。そこに、龍や虎、兜など、勇壮さを感じられる柄が描かれます。
龍
古来中国で麒麟(きりん)、鳳凰(ほうおう)等と並ぶ縁起の良い動物で、皇帝のシンボルとされてきました。天高く昇り、自由に飛翔する「昇り龍」の姿から、男の子の出世や飛躍を願う意味が込められています。
虎
強くたくましい子に育ってほしいという願いを込めた、虎の柄。寅年生まれの男の子に人気のほか、虎が吠える力強い姿には出世を願う意味も込められています。
鷹
大空高く舞い上がり鋭い爪で獲物を捕まえる鷹には、「先や本質を見抜く力」や、「幸運を掴んで離さない」等の意味があります。「鷹狩り」は権力者に好まれたことから、男の子の出世や大成を願う意味も込められています。
鯉
滝を登る姿が、立身出世の象徴とされている「鯉」。いまも使われる「登竜門」という言葉の語源でもあり、人生の苦難や試練を乗り越えて、たくましく成長して欲しい、という願いが込められています。
兜
武士の頭部を守る兜には、邪気や厄災から守り健やかな成長を願うお守りの意味が込められています。また、身分の高い武将しか着用できなかったことから、「将来出世しますように」といった願いも込められています。
打ち出の小槌
七福神の大黒様が持っている打ち出の小槌は、「宝尽くし」と呼ばれる柄の一つ。「一生、物やお金に困らず、願いがかなう人生になりますように」という思いが込められています。また、一寸法師が打ち出の小槌で大きく立派な青年になった昔話から「赤ちゃんがスクスクと成長しますように」という願いも込められています。
宝船
七福神が乗る帆掛け船は、米俵や宝物を積み、大きく張った帆に縁起の良い一文字が描かれています。「新しい旅立ち」や「門出」を表すほか、赤ちゃんが一生お金に困りませんように、という願いも込められています。
軍配
現代では相撲の行司が持っている道具として残りますが、戦国時代には、武将が自軍を指揮するためのものでした。「人々を先導できる人に成長して欲しい」「道を誤まらずに歩んで欲しい」という願いが込められています。
女の子に人気の柄

女の子の祝着は、赤やピンク、黄色、水色、薄紫色、オレンジ色など、明るく温かみのある色味が人気です。そこに蝶や手毬、鈴など、上品でかわいらしい柄が描かれています。
蝶
芋虫からさなぎに成長し、そして美しく空を舞う蝶へと成長するように、女の子が美しく、健やかに成長しますように、という願いが込められています。
鶴
「鶴は千年、亀は万年」の言葉通り、長寿や生命の豊さを意味する、縁起の良い鳥です。夫婦円満の象徴として、花嫁衣裳にも多く描かれる柄ですが、お宮参りの祝着に描かれる際には、「長生きしますように」「将来良縁に恵まれますように」といった願いが込められます。
兎(うさぎ)
古くから、月の使いで「ツキを呼ぶ」と信じられていた縁起の良い動物。飛び跳ねる姿は「飛躍・跳躍」の意味があり、坂を登る絵柄には「トントン拍子で物事が進む」という意味合いもあります。
鞠(まり)
平安時代、貴族の遊び「蹴鞠(けまり)」に使われたことから、気品や高貴さを意味します。丸いフォルムから、「何事も丸く治まる」「丸々と健やかに成長しますように」という願いが込められています。長い糸で作られることから良縁への願いと、女性の人生を生涯にわたって守ってくれる魔除けの意味も込められています。
鈴
鈴の音は獣や魔物を払い、神様や縁起の良いものを引き寄せると信じられてきました。そのため神社には必ず鈴があり、祝着に描かれた鈴の柄には「この子をよろしくお願いします」と祈る気持ちが込められています。
牡丹・芍薬(ぼたん・しゃくやく)
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉の通り、どちらも女性の高貴さや美しさを表現。祝着に描かれる際は、美しく気品に溢れ、慎ましい女性に育つようにという願いが込められます。
桜
日本の国花として広く愛されている桜は、幹に五穀豊穣の神様が宿っているともいわれています。一斉に咲き誇る姿は「繁栄」や「豊かさ」の象徴で、春に咲くことから物事の始まりにふさわしく、一年を通じて使用できる縁起の良い柄とされています。赤ちゃんの誕生はまさに人生の始まりで、女の子のお宮参りには欠かせない柄です。
椿
日本原産の椿は、中国から梅が伝わってくるまで最高の吉祥木でした。平安時代には不老長寿の薬ともされ、邪気を寄せ付けない厄除けの意味もあります。冬の花ですが着物では吉祥文様の一種として取り入れられています。
菊
芳しい香りを放つ菊は、放射線状に開く美しいかたちが太陽のように見えることから、花の中でも最も格の高い柄として、皇室の御紋にも使われています。長寿の象徴でもあり、不老不死、無病息災、心身を健やかに保つ浄化や厄除けなど、縁起のよい柄として大切にされてきました。
お宮参りのお母さんの服装とは

お宮参りに限らず、七五三や祈願で神社にお参りする際は神様に失礼にならないよう、フォーマルな服装を選ぶのがマナー。お宮参りをするお母さんの服装は、洋装・和装のどちらであっても礼装であることが大前提です。
着物の選び方のポイントは、主役である赤ちゃんを軸として、衣裳の格を考えることが挙げられます。
赤ちゃんを引き立てる服装を
まずは、主役である赤ちゃんの衣裳の格が一番高いものであること。
次に、赤ちゃんを抱っこする人、伝統的には父方の祖母が格の高い衣裳を着用し、赤ちゃんのお母さんと母方の祖母は一つ格を下げた衣裳を着るものでした。
現代ではお母さんが赤ちゃんを抱っこしてお参りすることが増えており、着物の格は昔ほど気にされなくなりましたが、当日誰が何を着るのか、家族の間で情報共有をしておくと、チグハグな印象にならずに済むでしょう。
昔ながらのお宮参りでは、既婚女性が着用する着物で最も格の高い黒留袖を着るのが普通でした。
しかし最近では、準礼装や略礼装での参拝が主流になり、赤ちゃんのお母さんに人気なのは訪問着です。色留袖や色無地でも問題ありませんが、お祖母様が色留袖を好まれるケースが多く、また20代ママには色無地では物足りなさを感じられる場合も。そこで、控えめな中にも華やかさを感じられる訪問着が多く選ばれています。
現代のお宮参りは洋装フォーマルでも問題ありませんが、産後1ヶ月程度では、まだ骨盤の開きが戻りきらない時期でもあり、手持ちの洋服ではウエストサイズが合わないかもしれません。
その点、着物は着付けでその時々の体型に合わせられますし、フルセットになったネットレンタルなら忙しい育児の隙間時間にPCやスマホを操作するだけで準備が完了する手軽さが魅力です。
シーズン別・おすすめの和装コーディネート
お宮参りにおすすめの和装コーディネートを季節ごとにご紹介します。
6~9月におすすめの着物
蒸し暑い時期にぴったりの着物は単衣(ひとえ)と絽の2種類があります。機能的にも通気性が良く、着心地の良いことはもちろん、爽やかな色や柄の着物を選ぶと素敵です。
ただし、外は暑くても、室内はエアコンなどで冷えることも多く、薄手のストールがあると便利です。
10~5月におすすめの着物
夏以外は袷(あわせ)の着物が一般的で、礼装としてつくられる着物の多くが「袷」に仕立てられています。気候の良い季節は、着物だけでも過ごしやすいでしょう。肌寒いようなら大判のストールなどで調整するのが便利です。
冬は着物用のコートがあり、下に保温効果のあるインナーやレギンスを着用するのもおすすめです。
着物の値段の相場はどれくらい?
お宮参りの着物を用意するのに必要な、費用の相場をご紹介します。
着物を購入する場合
着物を購入する場合、相場は一式3〜5万円程度です。上は限りなく高価な着物がありますが、アウトレットや中古などを探せば費用を抑えられるケースもあります。
着物をレンタルする場合
レンタルする場合の相場は1〜2万円程度が主流です。店頭で試着して選ぶスタイルもありますが、最近では、スマホで完結するネットレンタルが増えています。
お宮参り用に準備する着物は購入とレンタルどっちが良い?
赤ちゃんの衣裳は購入とレンタルで、それほど価格に開きがありません。ご家庭の事情やお考えに合わせて、しっくりくる方を選んでみてください。
着物を購入するメリット
着物は代々受け継ぐことができるのが、購入するメリットの一つです。2人目以降のお子様のときに、また、七五三にも着用することができます。良い着物は、上手に保管すれば、子どもや孫の代まで残すことのできる宝物です。
お母様の着物も、何度も着る機会があるのなら、着回しができるものを1着購入しておく方が安くつくかもしれません。
着物をレンタルするメリット
レンタルすれば費用を抑えられる点と、準備や後片付けが購入するより簡単に済むことが挙げられます。特にお宮参りについては、生まれたばかりの赤ちゃんの面倒を見ながら、細々とした衣裳や持ち物の準備するのは大変。また、着用後のクリーニングや保管場所をどうするかを悩む必要もありません。
お宮参りのお父さんの服装とは

七五三やお宮参りの際、お父さんは何を着たらいいのか、男性の服装についてご説明します。
男性はスーツが主流
お宮参りや七五三では、お父さんやお祖父様は、スーツを選ばれる方が多いようです。
お母さんやお祖母様が着物の場合も、お祝い行事向きのフォーマル感のあるスーツで黒・濃紺・グレーなどの落ち着いた色が人気です。
和装にされる場合は、一つ紋か三つ紋の入った羽織袴、または着物と羽織のセットが良いでしょう。結婚式などで着る黒紋付の羽織袴だと格が高くなりすぎてしまうので、ご注意ください。
シャツは白が基本
洋装で参列の場合、スーツの中に着るシャツは白が基本。ストライプやチェックなどの柄が入っているとカジュアルに見えてしまうため、無地の白シャツがおすすめです。ネクタイは白かシルバーが定番ですが、最近のお父さんは、淡いブルーやピンクなどのパステルカラーを選ぶ方も増えてきました。少しくらいであれば柄が入っていても問題はありませんが、目立ちすぎる派手な柄物のネクタイは避けたほうが良いでしょう。
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まとめ
日本の良き伝統である「お宮参り」。せっかく神社にお参りに行くのなら、和装にしてみませんか。特別感が増して、みんなの記憶に残る素敵な家族の記念日になるはず。
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