小物
#選び方#マナー#着こなし
2023.08.28

留袖の着用の際に必要な小物一覧|チェックリストで事前準備を完璧に

留袖を着る際には草履やバッグ、肌着、タオルなど様々な小物が必要となります。せっかくの留袖を綺麗にかっこよく着こなせるように小物も事前にしっかりと準備しておきましょう。今回は、留袖を着用する際に必要となる小物について、丁寧に解説していきます。

留袖の着用に必要な小物一覧

着物の中でも、結婚式で親族が着ることの多い「留袖」を例に、必ず必要になる小物類をリストアップしました。
最近は留袖はレンタルするのが主流ですが、必要な小物がすべてセットになっているとは限りません。着付けの時になって足りないアイテムに気づく、というケースも。着付けサロンに販売品があって購入できたとしても単品で割高になることも珍しくないので、プランに入っている内容を必ずチェックして、足りないものがあれば事前に手配しておく必要があります。

◆肌着類

  • □肌着
  • □フェイスタオル
  • □長襦袢
  • □半衿
  • □えり芯
  • □足袋(たび)
  • □和装ブラ(必要に応じて)

◆着付け小物

  • □腰ひも
  • □伊達巻
  • □コーリンベルト

◆帯まわり

  • □帯板
  • □帯枕
  • □帯揚げ
  • □帯〆(おびじめ)
  • □袋帯
  • □末広(扇子)

◆そのほかの小物

  • □草履
  • □バッグ
  • □髪飾り(必要に応じて)

揃えるべき小物を1つずつ紹介

ここからは留袖を着るのに必要な小物を一つずつご紹介します。 何が必要で、どんなものを用意したら良いのか気になる方は、こちらをぜひチェックしてください。

1. 肌着

着物を着るときは留袖に限らず、直接汗が染み込まないように着物用の肌着を着用します。一般的な肌着は、肌襦袢と裾よけで上下に分かれています。最近では、肌襦袢と裾よけがくっついたワンピースタイプの肌着もあり、さらに和装ブラの機能も付いたタイプも便利です。
肌着を選ぶ際に重要なポイントは、衿ぐりの深さ。留袖などの礼装には襟ぐりが大きく開いた肌着がよく、レースなどの付いていないシンプルなものがおすすめです。

2. フェイスタオル

より着物体型に近づけるために、胸元や腰回りの凹凸をタオルで埋めます。薄手で柔らかいものを3枚くらい用意しておくと良いでしょう。細身の人ほど補正が必要になるので、少し多めに用意しておくと安心です。
合わせてガーゼや脱脂綿などを使うこともあり、その際は着付けサロンや着付け師さんの方で用意してくれるはずですが、何か持っていく必要があるか事前に確認しておくといいかもしれません。

3. 長襦袢

肌着を着て補正をしたら、その上に着るのが長襦袢です。洋装でのインナーのようなもので、着物の足さばきをよくし、汗や皮脂汚れから着物を守る役割があります。
結婚式などフォーマルな場面で礼装として黒留袖や色留袖を着用する場合は、白い長襦袢を着用します。地紋が織り込まれた生地は問題ありませんが、色が付いていたり柄が描かれたりしているものはNGです。

4. 半衿

半衿は、着物の衿汚れを防ぐために長襦袢に縫いつける付け襟のことです。着付けサロンを予約すると「半衿は付けた状態でお持ちください」と案内される場合が多いでしょう。

黒留袖や色留袖を礼装として着用する場合、半衿は長襦袢と同様に、白が基本です。
ただし最近では、白地に白糸や金・銀の糸で松竹梅や鶴など縁起の良い柄を刺繍したものを付けることもあります。例えば結婚式の会場が神社や格式の高いホテルであれば真っ白な無地を。カジュアルなレストランなら刺繍入りのものなど、新郎新婦が選ばれた場所や結婚式の雰囲気に合わせて半衿のおしゃれを楽しむのも素敵です。

ちなみに、留袖をレンタルする場合、長襦袢に半襟がついた状態で貸し出しとなるのが普通です。そうなっているかを確認しておくと安心です。

5. えり芯

長襦袢に半衿をつけ、長襦袢の衿と半衿の間に「えり芯」を差し込みます。昔は、半紙などを重ねて折ったものを衿芯にして、着物の襟にシワが出ないよう張りと厚みを出していました。ただ、柔らかいと着付け方によって衿がたわんでしまう場合もあり、最近では張りの強い硬めのものが人気。特に留袖や振袖などの礼装には、しっかりとした硬さのあるえり芯がおすすめです。
ない場合は厚紙やクリアファイル等を切って使うこともできますが、より美しく着付けるために、留袖に合ったえり芯がセットで用意されている方が良いでしょう。

6. 足袋

礼装である留袖の場合、足袋は必ず着用します。最近では着物に合わせてカラフルな柄物の足袋もたくさん出ていますが、留袖の場合はNG。必ず白の足袋を用意しましょう。

7. 和装ブラ

着物を美しく着こなすには、洋装と違って体の凹凸が出ない寸胴(ずんどう)が理想です。帯の上に胸が乗っかってしまうと太って見えたり姿勢が悪く見えたりするため、ボリュームを抑える必要があります。そこで役立つのが和装専用のブラジャーです。

留袖の着付けに必要な小物

次は、留袖を着付けるために必要になるアイテムについて紹介します。

8. 腰ひも

腰ひもは、留袖の下に着る長襦袢にも使いますが、着物を体に固定するために使います。着る人の着丈に合わせて腰に締めたり、襟が動かないように胸元に締めたり、帯の仮止めとして使用することもあります。着付ける人によって使う本数は変わりますが、3~5本用意しておくと良いでしょう。
締めやすく緩みにくいウール(羊毛)や、木綿を平織にしたモスリンという素材のものがおすすめです。

9. 伊達巻

着付けで使われる「伊達巻」(伊達締め)は、腰ひもより太い10cm程度の幅がある帯状のひものこと。着付けを安定させ、着物の着崩れを防ぐために使う小物です。長襦袢を留めた腰ひもの上に1本、着丈の長さを調節するおはしょり部分を抑えるのに1本、合計2本を使うのが一般的です。
伝統的な帯状のものから、マジックテープが付いたベルトのようなタイプ、クリップで着物の衿に留めながら結ぶタイプもあります。着付けが簡単になるのはマジックテープ付きですが、帯状のものでも生地の途中にゴムが入っているものは、締めるきつさを調整しやすいです。 その上から帯を撒くと外側から見えなくなるため、白色でなくても問題ありません。

10. コーリンベルト

最近では着付けのマストアイテムとして指定されることが多いのが「コーリンベルト」。胸ひもの代わりに使い、着物の衿が開きすぎてしまうなどの気崩れを防ぎます。ゴム製でアジャスター付きなので体型に合わせて伸び縮みし、身体を締め付けることなく着用できるのがポイント。
家族や親族として出席する結婚式は、思った以上に気働きが必要で動く局面もあり、着崩れしやすいもの。お開きのときまで凛とした佇まいでいるためにも、着付けのコーリンベルトは必需品です。

帯まわりの着付けに必要な小物

次は、着物の上から帯を結ぶのに必要な小物を紹介します。

11. 前板

帯の間に挟み込む薄い板上の小物を「前板」(帯板)と呼びます。帯の前面にシワやたわみができるのを防ぐのが役割。留袖に合わせる袋帯には、幅広で長いサイズの帯板が一般的です。
浴衣などに付ける半幅帯用の帯板では幅が足りずカバーしきれなため、留袖や袋帯用の前板が必要になります。

12. 帯枕

黒留袖や色留袖には、格の高い袋帯を二重太鼓という形に結ぶのが一般的。帯枕は、太鼓結びをする時の必需品です。二重太鼓は、お太鼓の山にしっかりとした高さと膨らみをもたせる結び方なので、一般的に大きくて厚みのある帯枕を使います。

13. 帯揚げ

帯の上にわずかにのぞく布が「帯揚げ」です。帯の上辺を飾るだけではなく、帯枕を隠し帯結びの形を整える役割があります。
振袖では、帯の上に帯揚げがチラリと見えることで華やかさを増したり、コーディネートの差し色としても使われますが、黒留袖や色留袖を正礼装として着用する場合は、白地の帯揚げが基本。
白地に模様は白や金・銀の縫い取り、または総絞りのものなどを合わせます。

14. 帯〆

帯の中央あたりに締める紐は「帯〆」(帯締め)と呼びます。帯結びを支えるだけでなく、コーディネートのアクセントとしても使える紐です。
留袖で袋帯に付ける場合は、帯揚げと同様、白ベースが基本。金糸や銀糸が入ったものを選ぶと華やかな印象に仕上がります。

15. 袋帯

帯にも種類があり、留袖に合わせる帯は「袋帯」が基本です。黒留袖に合わせるなら、錦糸や銀糸などを使って多彩な文様を織り出した、錦織や唐織などの格調高いデザインのもの。色留袖でも、帯の地色は白か金銀が一般的です。
濃すぎる地色の帯は避けて、柄は吉祥文様や有識文様、正倉院文様などの格を感じられる模様を選ぶのが礼装にはおすすめです。

16. 扇子(末広)

留袖に合わせる扇子(せんす)は末広とも呼ばれ、表が金紙、裏が銀紙で作られ、末広がりの形から縁起物として礼装の必需品となっています。形は扇子ですが実際には広げて使うことはありません。帯の合間に、垂直または内側に少し傾けて、金紙の面を正面に向けて指しておきます。

草履・バッグ・髪飾りなど他の小物品

着物の上から帯を締めて着付けが仕上がったら、その他の小物を身につけて完成です。

17. 草履とバッグ

着物の足元は意外と目に付くもの。留袖に合わせるのは、金色や銀色を貴重とした草履やバッグが一般的。バラバラに用意するより、この二つがセットになったデザインだと、統一感が出ておすすめです。
華やかな金銀を使い、バッグは小ぶりなサイズ感のものが上品な印象に仕上がります。

草履の台は、つま先からかかとに向かって緩やかに厚くなっています。厚みはデザインによって異なりますが、フォーマルの留袖に合わせるならば、かかとが高いものがおすすめです。

横から見ると、シンプルな一枚芯から、二重三重に芯が重なっていたり、芯と芯の間にラインが入っていたりして、デザインは多彩。芯が重なって段になっているものが留袖にふさわしい草履とされています。

18. 髪飾り

留袖を着用する際に、髪飾りは必ずしも必要というルールはありません。
訪れる場所の雰囲気にもよりますが、大人の女性のヘアスタイルは、しっとりとしたまとめ髪が上品で好印象。そこにワンポイントで髪飾りをつけると、より品よく素敵に見えるので、おすすめです。
華やかなイメージに仕上げたい場合はパールの入ったコーム、すっきりと粋なイメージにまとめたい場合は鼈甲(べっこう)などが素敵です。
花モチーフの髪飾りなら、季節を問わずにつけられるものが便利。秋の菊や、春のイメージが強い桜も、和装では一年を通して着けられることになっていておすすめです。

レンタル時に小物のセットはつくの?

ワタベウェディングが運営する着物のネットレンタルショップ「youRSTYLE」では、留袖をレンタルすると必要な和装小物を16点フルセットでお届けしています。お好みの着物を選んでいただければ、プロのコーディネーターが着る立場に合わせた最適のコーディネートを考えて、必要な小物も揃えます。
小物のうち、肌着は和装ブラ付きの肌着ワンピースと足袋、さらに補正用タオルも、新品をご用意。そのままプレゼントになるのも好評です。

自分で一点ずつ必要な小物を確認して用意する手間が省けるほか、着物の格のことや柄選びなど間違える心配がない安心のサポート体制もあります。ぜひご利用ください。

まとめ

日常は着る機会の少ない着物、しかも特別な礼装で過ごす1日は、不安なく楽しい気分でいたいものです。必要な小物が足りないとわかって当日あわてたり、余計な出費になることを防ぐためにも、事前の確認と準備は抜かりなく。留袖と必要なもの一式がセットになったプランをぜひご利用ください。

コラムカテゴリー

実施中のキャンペーン