衣裳セット担当からお客様へのメッセージ
「お召しになる方に合わせた衣裳セッティングを」
<ご担当されている業務内容を教えてください>
お客様からご返却いただいた衣裳のメンテナンスと、次に出荷するときのための衣裳のセッティングを行っています。
具体的には、クリーニングを行う前後の汚れのチェックや、「youRSTYLE」のWebサイトにあるご依頼フォームから寄せられたお客様からのご要望を叶えるための帯選びなどを行っています。
<日々の業務で心がけていることはどんなことでしょうか?>
メンテナンスに関しては、次にお召しになる方が不快な思いをしないよう、汚れをくまなくチェックしてクリーニングへ渡すことです。専門的なことはクリーニングスタッフに任せますが、私たちが気づくことで落とせる汚れもありますので、チェックにはかなり気をつけています。
また、衣裳セットの際の帯選びや小物選びは、かなり重要な工程です。お客様がお選びになった着物に合った帯を選ぶことはもちろんですが、実際にお召しになる方の年代やお立場なども考慮する必要がありますので、非常に気を遣います。例えば、若い方は明るくして、お年を召した方は落ち着いた色にする、また、新郎側のお母様は凛とした衣裳にセットし、新婦側は柔らかい雰囲気でまとめる、というような具合です。
私が選んだ帯や小物で印象は大きく変わりますから、ご依頼の内容から“見えないお客様”をどこまでイメージできるかが勝負だと思っています。
「何十年かあとになって、衣裳の思い出話をしてほしい」
<仕事のやりがいはどんなことですか?>
私たちがご提供している衣裳は、お客様の人生にとってとても重要な一日を飾る衣裳です。私たちが準備した衣裳で撮影した写真を、何十年もあとに眺めるお客様がいらっしゃいます。そのときに、「すてきな衣裳だったね」と言って思い出話をしていただけたら最高ですね。
そのためには、まずその日のお客様をより素敵に見せることが大切です。なかには、衣裳をご返却いただいたときに一緒にお礼のコメントをご同封くださるお客様がいらっしゃるのですが、そうしたメッセージをいただいたときは、「お客様の大切な一日に加われたんだな」と思って、やっていてよかったなと思います。
クリーニング担当からお客様へのメッセージ
「大切な舞台を華やかに彩る衣裳を提供したい」
<ご担当されている業務内容を教えてください>
お客様がお召しになって返却された衣裳のクリーニングを担当しています。
襟周りについたファンデーションや汗のシミ、料理や飲み物の汚れなどを除去するのはもちろん、和装で色剥げが生じてしまった箇所は、刷き合わせ(はきあわせ)という特殊な補正処理を行って自然な色に戻す作業も行います。
<日々の業務で心がけていることはどんなことでしょうか?>
私たちが扱っている衣裳は普段着ではなく、人生の晴れの日に着るための衣裳です。ですから、その大切な日を華やかに彩るためのものでないといけません。
そのために私ができることは、どんなに小さなシミでも見逃さずしっかりきれいな状態に仕上げることです。たとえ針の穴ほどの汚れでも、気になりだしたらうれしい気持ちも半減してしまいます。そうならないようにするのが、私の役割だと思っています。
それから、クリーニングをする上では着心地も大切な要素です。着たときの美しくあることはもちろんですが、心地よく着ていただけることにも配慮しています。長時間着ても肌が痛くならないよう、襟をやわらかく仕上げるなど、細部にも気を配っています。
「一つひとつ真心込めてクリーニングしています」
<よりよい仕事のため、どのような取り組みを行っていますか?>
私たちの職場では、毎月、各自が「改善提案」というものを行っています。これは毎日の業務をよりよくしていくための提案で、クリーニング業務であれば、技術の向上もこれに含まれます。例えば、発想を転換させて今までやっていた方法とは別の方法でクリーニングをしてみる。よりよい結果が出れば成功です。そうやって、実際にうまくいって、お客様や衣裳セットのスタッフに喜んでもらえたときはうれしいですし、やりがいを感じます。
クリーニングは毎日同じことの繰り返しのように思われるかもしれませんが、まったく同じ汚れはひとつもありません。ですから、毎日がチャレンジですし、毎日、“もっといい方法があるはず”と思って仕事をしています。